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経済学I 定期テスト対策(完全競争市場・市場の失敗/IS-LM・財政/経済学史)
出題範囲(ここだけが試験に出る)
この科目に中間試験はない。定期試験が唯一の試験だが、出題範囲は全範囲ではなく、先生が示した次の範囲に限られる。
**ミクロ経済学の基礎2(第5回スライドのうち12枚)**完全競争市場/市場メカニズムと一物一価(リンゴ100円)/市場における価格の決定(超過供給)/チケット転売屋(超過需要・総余剰が最大)/市場の失敗(3要因)/外部効果(定義・負への4つの解決・正への補助金)/情報の非対称性/逆選択/独占。
マクロ均衡国民所得と均衡利子率の決定(IS-LM)/クラウディングアウト/赤字財政の奨励。
経済学史スミスの富の概念(ストックとフロー)/重商主義/マルクスの弁証法論理/労働と労働力の峻別。
範囲の根拠先生が指定した範囲スライド=‘materials/kimatu_slide/‘ の17枚。内訳は第5回スライドから12枚(上の①)と、授業で投影された11枚(上の②③=富の概念2・重商主義・均衡国民所得と均衡利子率の決定・クラウディングアウト・赤字財政の奨励・弁証法論理4・労働と労働力の峻別)。配布PDFに載っていても、この17枚に無いページは範囲外。
範囲外(勉強しなくてよい)
第5回スライドのうち、指定の12枚に入っていないページ:市場における価格の決定の続き(超過需要の図・余剰の三角形)、応用ケースの1970年代アメリカの自転車ブーム・なぜ失業が生じるのか・カブトムシと空気、転売屋の設定スライド。PDFにはあるが指定されていないので出ない。
他の回:経済学史概観と学派の分類(第2・3回)/需要曲線・供給曲線とそのシフト要因・自発的支払い・無差別曲線(第4・5回「ミクロ経済学の基礎」)/重農主義とケネー(第6・7回)/リカードとマルサス(第7・8回)/アダム・スミスの分業・見えざる手・道徳感情論(第9・10回)/マルクスの剰余価値率・再生産表式(第11・12回)/貨幣数量説・ヴィクセル・流動性選好・IS曲線とLM曲線の導出(第12・13回)。
ただし「富の概念」はスミスの回、「弁証法論理」「労働と労働力の峻別」はマルクスの回の一部が指定されているので、その2つだけは学史からも出る。
指定スライドは**「市場における価格の決定」の次が「転売屋(総余剰が最大になる)」になっていて、その間の応用ケース(自転車ブーム・失業・カブトムシと空気)が抜けている。本プリントは指示どおり抜けているページは範囲外として扱っているが、もし先生に範囲を確認できる機会があれば、この3ケースが入るかどうかだけ聞いておくと安心。仮に入っても、いずれも「需要曲線・供給曲線のシフト」で説明できる**ケースなので、直前に読めば足りる。
参考:入手した過去問は、4題とも今年の範囲外
入手した令和7年度 前学期 定期試験「経済学1」(7月24日(木)1時限 9:15〜10:15、60分、持ち込み不可、出題教員 申 成秀)を今年の範囲と突き合わせると、次のようになる。
lllll 問 & 内容 & 配点 & 今年の範囲 & 理由
問1 & 説明文から経済学派を8択で選ぶ(5問) & 各4点=20点 & 範囲外 & 第2・3回 経済学史概観
問2 & リカードの「比較生産優位」を説明 & 15点 & 範囲外 & 第7・8回 リカード
問3 & ケインズの「流動性選好」を説明 & 15点 & 範囲外 & 範囲はIS-LMの交点から。流動性選好のスライドは含まれない
問4 & 供給曲線がシフトする要因を説明 & 10点 & 範囲外 & 第4・5回「ミクロ経済学の基礎」。範囲は「基礎2」から
& 60点 &
つまり、過去問の内容をそのまま覚えても点にはならない。過去問は出題の「形式」を知るためだけに使う。読み取れる形式は次の3点で、これは今年も変わらない可能性が高い。
60分・持ち込み不可・60点満点。前半に選択式(用語を当てる)が5問20点、後半に記述が3題40点。
記述の配点が大きい(40/60点)。用語を書くだけでは点にならない。
選択式の問題文は配布スライドの箇条書きを一字一句そのまま引用していた。今年もスライドの原文がそのまま出ると考えてよい( 本プリントは第1節で範囲のスライドを原文のまま載せている)。
入手した答案は60点満点で60点。その3題とも次の順で書かれている。範囲が変わっても型は使える。
定義:「〜とは、…である。」 ← まず一文で言い切る。スライドの言い回しをそのまま使う。
仕組み・理由:「なぜなら…」「…のため…となる。」 ← ここが配点の中心。
具体例・数値例:「例えば…」「仮に…とすると…」 ← スライドに例があるものは必ずその例を書く。
結論:「したがって…」 ← 先生が授業で付け足した論点を最後に足すと強い。
時間配分選択式に5分、記述3題に各15分、見直し10分。
先生が授業で強調した点(今年の録音より)=ヤマ・IS-LM図のA・B・Cの点に関する問題が出ると明言(「グラフの4分の1のところ、A・B・C」)。3点の位置と、各点での(国民所得)・(利子率)の動きを白紙から描けるように。・この赤字財政・IS-LMの分析は「閉鎖経済(クローズドな経済)」を前提にしている点も要注意。・マルクスはややこしい問題になりうる(----の矛盾労働力剰余価値の筋と、ヘーゲル哲学の影響という弱点)。・先生いわく「ここまで説明したところを勉強すれば全部解けるようにしている」=範囲のスライドを固めれば満点が取れるということ。
範囲のスライド逐条まとめ(原文のまま覚える)
過去問ではスライドの箇条書きがそのまま問題文になっていた。ここでは範囲のスライドを順番も言い回しも原文のまま並べ、暗記すべき語だけをオレンジの空欄にしてある。赤シートで隠して、スライドの文を再現できるようにするのが最短の対策。
完全競争市場
次のような条件を満たす市場を「完全競争市場」という。
供給者と需要者の数が極めて多い。
ここでの経済主体は、市場全体への影響が小さいため、価格を与えられたもの(所与)として行動する。
ここの経済主体は、財の価格や質について完全な情報をもっている。
売買される財はまったく同じ質をもっている。
市場への参入と市場からの退出が自由である。
次のような市場を想定してみよう。
同じ品質のリンゴが取引されている市場。
リンゴの品質や価格についての情報をすべての市場参加者が知っている(完全情報)。
生産者、消費者が多数存在し、取引や情報のコストは発生しない。
「ぜんぶ同じ品質の1個100円のリンゴだ」
1個100円のリンゴを…
買い手「90円で安く買いたい」「100円で買ってくれる人がいるからあなたには売りません」
売り手「110円で売りたい」「100円で売ってくれる企業があるからあなたから買いません」
一物一価:完全競争市場では、同質な財・サービスは同じ価格になる。
市場における価格の決定
需要曲線(右下がり)と供給曲線(右上がり)の交点Eで、均衡価格と均衡数量が決まる。
価格が(均衡より高い)のとき超過供給「売れ残るので値下げしてでも売りたい」価格が下がる。
逆に価格が(均衡より低い)のとき超過需要買いたくても買えない価格が上がる(次の転売屋のスライドで扱われる)。
どちらの向きからも価格はEへ戻る。これが市場メカニズム。
需要曲線と価格線の間の面積が消費者余剰、価格線と供給曲線の間の面積が生産者余剰、その合計が社会的余剰(総余剰)。均衡価格のとき総余剰が最大になる。
チケット転売屋(指定されている唯一の応用ケース)
コンサートチケットの需要曲線を、販売者の供給曲線を、席数をとする。
チケット価格が(均衡価格より低い)のとき、チケット供給は、需要はなので超過需要が生じる(行きたくても行けない人が出る)。
このとき消費者は最大まで払ってもよいと考えるので、転売屋がで購入してで転売し、本来消費者が受け取るはずの余剰を奪う。
最初から均衡価格で販売すればよい。そうすれば転売屋がいなくなるうえに総余剰が最大になる()。
このスライドから、超過需要・消費者余剰/生産者余剰・総余剰が最大になるのは均衡価格のときという3点も一緒に押さえる。
市場の失敗
市場に任せておけば社会的余剰が最大化するのか? 様々な条件がないと「市場の失敗」。
市場が失敗する要因=完全競争市場の条件が成立しない場合
外部効果:ある消費者or供給者の意思決定が市場を経由しないで他の消費者or供給者に影響を及ぼすこと。
完全情報の仮定が満たされない:多くの場合、消費者は財の性質について十分な情報を持っていない。
需要者や供給者の数が少なく、誰かが市場価格を操作できる(独占の問題)。
外部効果=ある人の行為が、市場を経由することなく他者に影響を及ぼすこと。市場を経由しない=対価の支払いをともなわない財・サービスの取引。
ex)教育=正の外部効果:クラスの友達に勉強を教える学生にプラスの効果(学習)対価は発生しない。
ex)公害=負の外部効果:工場で生産活動をして環境を汚染環境にマイナスの効果費用を支払わない。
負の外部効果(外部不経済):供給側の利益を最大化する生産量と社会的に望ましい生産量が異なる。解決策は4つで、それぞれの欠点までスライドに書いてあるので一緒に覚える。
直接規制による解決:政府が直接生産量を規制する方法。生産効率が異なる生産者の存在などが問題になる。
課税(ピグー税)による解決:生産量を増やした時の増加する負の外部経済分の税金をかける。生産費用(限界費用)に直接影響するので、生産効率が異なる場合でも有効。
減産補助金による解決:「汚染したら課税」ではなく「汚染を減らせばご褒美」という形での誘導。財源調達の問題や長期的に産業への新規参入を促進してしまうという欠点。
排出権市場の創設:社会的に有用な商品は排出権の購入費用を生産費用に転嫁することが可能。排出権利をすべて競売にかけるのか、最初は無償で分配した状態でスタートするのかが問題。
正の外部効果(外部経済):私的に利益を最大化する生産量が社会全体として望ましい生産量より少ないことになる。補助金による生産促進(外部不経済の裏返し)。ポピュラーなのは生産量に合わせて補助金を支払い、生産量を社会全体として望ましい量まで引き上げる方法。
情報の非対称性=経済主体の間で保有する情報量が対称でない状況。
ex)中古車:売り手は中古車の品質についてよく知っている/買い手は売り手に比べて品質をよく知らない売り手が有利。
ex)医療保険:売り手(保険会社)は被保険者の健康状態を知らない/買い手(被保険者)は自分の健康状態をよく知っている買い手が有利。
品質に問題のない中古車:チェリー(50%) 200万円/欠陥がある中古車:レモン(50%) 100万円。
買い手:「どれがレモンか分からないから間をとって」150万円で買います。
売り手:「(150万円ならチェリーは売りたくないな)この車はいかがですか?」レモンばかりが出てくる。
良品が出回らなくなる。
逆選択(逆淘汰)=品質に関する情報が経済主体間で偏在しているために生じる、粗悪品が良品を駆逐してしまう問題。
完全競争市場では市場に需要者・供給者がたくさんいる各主体の取引量はごくわずか各主体の行動は市場価格に影響しない。
市場に需要者or供給者が1社(独占)その行動は市場価格に影響する価格を自由に設定できる。
独占市場:1社だけで市場を支配。
複占市場:2社だけで市場を支配。
寡占市場:3社以上の少数の企業が市場を支配。
均衡国民所得と均衡利子率の決定
IS曲線とLM曲線との交点を求めることにより、投資・貯蓄の均衡と貨幣需給の均衡をともに達成する国民所得と利子率との均衡値が決定する。
完全雇用の国民所得をとすると、このモデルではという保証はないが、一致するケースもありうる。
ケインズの議論では、古典派の理論を完全雇用の時だけ当てはまる特殊理論、ケインズのモデルを一般理論と呼んでいる。
クラウディングアウト
政府が財政政策を行うためには、国債などを発行して資金を確保する必要性がある。
結果的に市場の金利に上昇圧力をかけることになり、民間投資を減らすことにつながる。
財政政策の効果の一部が金利の上昇によって相殺されることになる。
図の上では、民間投資が減る反応でLM曲線が左方向に戻るように働き、結果として国民所得が一部減ってしまうこともある。だから赤字財政を行うときはこの現象に注意が必要(授業での補足)。
赤字財政の奨励(A→B→Cは出題予告あり)
ケインズの理論では赤字財政が正当化される。
最初のIS曲線とLM曲線がIS1とLM1の場合、貨幣を増加させずに財政規模だけを大きくするとIS曲線はIS2に移動するがLM曲線はそのままであるので、均衡点はAからBに移動し、若干の国民所得増大が得られる。
財政をまかなうために国債が中央銀行引受で発行され、貨幣が増発された場合には、LM曲線もLM2へとシフトして、均衡点はCへと移動し、国民所得もより増加することになる。
完全雇用を達成する水準まで動いているLM曲線を右に移動させようと貨幣を増発するとインフレが起こるが、完全雇用以下の水準では、中央銀行引受も容認される。
授業での補足:C点の利子率はBのときより低くなる(貨幣が増えた分、金利上昇が抑えられる)。図でもAとCはほぼ同じ高さ、Bだけが高い。
以上のIS-LM・赤字財政の話は閉鎖経済(クローズドな経済)を前提にしている。海外を考えると資本の輸入・国内からの資本の輸出が起こり、海外の動向まで分析に入れねばならなくなる。それを避けるため、ここでは海外との資本移動がない閉じた経済として説明している。開放経済にすると話が変わる点は問われうる。
富の概念(ストックとフロー)
スミスにおける国民の富は、国民の年々の労働が生産し、国民が年々消費する一切の生活必需品及び便益品。
現在の統計で使われる国富は一国が保有する資産。
土地、建物、機械などの実物資産、及び国外に対する債権という金融資産をあわせたもの。
一時点での存在量として把握されるもの。
ストックと呼ばれるものである。
年々生産され、消費される消費財は一時点での量ではなく、一定期間(1ヶ月・1年など)を区切って時間あたりの量として把握される。
- フローと呼ばれるもの。
現在の経済統計で用いられるのは国民所得であり、フローを中心としたものである。
ストックよりフローを重視するスミスの態度は重商主義への批判が込められる。
- 貴金属という形をした金融資産で富を表していた事に対する批判。
重商主義
事後的につけられた名前、まとまった理論体系ではない。
一部共通する特徴を持つ。
一国の経済を望ましい状態に導くために政府による積極的な干渉が必要とする。
貴金属のかたちで保有される貨幣が、一国の国民の経済的福祉を図る尺度として重要。
貿易収支をつねに黒字を維持し、貴金属の流入を促すことが政府の政策目標であるべき。
弁証法論理
マルクスの『資本論』の体系は量的議論だけで構成されているわけではなく、資本主義経済を構成する諸範疇がどのように形成されるかを言語的操作によって示している。
貨幣()と商品()との交換過程は、最初は自分の商品を売って別の商品を買う--の形で現れる。
交換が発展してゆく中で、必然的に貨幣自体を出発点と帰着点にもつ--という交換が生まれる。
最初のと最後のが等価値である限り意味がないことから、貨幣は早晩、価値増殖を自己目的とする資本へと転化されねばならないことが示される。
商品の流通の中から価値の増殖が起こらなければならない。
一方で同価交換を前提とした商品流通そのものは価値を増殖させるはずがない。
このような矛盾を解決する方法として「それ自体の使用価値が価値の生産であるような特異な商品」すなわち労働力商品の必然性が示される。
「矛盾を通じての発展」の論法は、マルクスがヘーゲルの哲学から学んでいた弁証法と呼ばれるもの。
マルクス経済学の体系に独特の硬直性を与え、実証的研究の成果を体系に組み込むことを困難にさせている。
労働と労働力の峻別
商品の価値(Wert)は、その商品を再生産するために必要な労働時間によって決定される。
8時間働く労働者の労働力の価値は4時間労働分ということは、価格法則が正しく働いた結果。
- 発揮される「労働」が8時間労働であるのに対して、その労働をする「労働力」は労働時間に対して4時間分の価値を持つということを意味する。
授業での補足:この差の4時間分が剰余価値であり、--の増殖分の源泉になる。
一問一答(範囲内・赤シートで確認)
完全競争市場と価格の決定
| 供給者と需要者の数が極めて多く、各主体が価格を所与として行動する市場 | 完全競争市場 |
| 価格を与えられたものとして受け入れる立場 | 所与(プライステイカー) |
| 完全競争市場の5条件のうち、財の質に関するもの | 売買される財はまったく同じ質 |
| 完全競争市場の5条件のうち、市場への出入りに関するもの | 参入と退出が自由 |
| 完全競争市場では同質な財・サービスは同じ価格になるという法則 | 一物一価 |
| リンゴ100円の市場で「90円で買いたい」が通らない理由 | 100円で買う人がいるから |
| 価格が均衡より高いときに生じる状態 | 超過供給 |
| 価格が均衡より低いときに生じる状態 | 超過需要 |
| 需要量と供給量の差をなくす方向に価格が動くこと | 市場メカニズム |
| 需要曲線と価格線の間の面積/価格線と供給曲線の間の面積 | 消費者余剰/生産者余剰 |
| 消費者余剰と生産者余剰の合計 | 社会的余剰(総余剰) |
チケット転売屋
| 定価が均衡価格より低いときに生じるもの | 超過需要 |
| そのとき起こること | 行きたくても行けない人が出る |
| 転売屋が儲かる仕組み | 定価で買って高値で転売する |
| 転売屋が奪っているもの | 本来消費者が受け取る余剰 |
| 転売屋を根絶する方法 | 均衡価格で販売する |
| 均衡価格で販売したときに起こること2つ | 転売屋がいなくなる・総余剰が最大になる |
市場の失敗
| 完全競争市場の条件が成立せず、社会的余剰が最大化しないこと | 市場の失敗 |
| 市場の失敗の3要因 | 外部効果・完全情報の不成立・独占 |
| ある人の行為が市場を経由せず他者に影響を及ぼすこと | 外部効果 |
| 「市場を経由しない」の言い換え | 対価の支払いをともなわない取引 |
| 教育(友達に勉強を教える)の例が示すもの | 正の外部効果 |
| 公害(工場が環境を汚染)の例が示すもの | 負の外部効果 |
| 負の外部効果への解決4つ | 直接規制・課税(ピグー税)・減産補助金・排出権市場 |
| 生産効率が異なる生産者がいても有効な解決策 | 課税(ピグー税) |
| 「汚染を減らせばご褒美」という形の誘導 | 減産補助金 |
| 減産補助金の欠点2つ | 財源調達の問題・新規参入の促進 |
| 正の外部効果への解決策 | 補助金による生産促進 |
| 経済主体の間で保有する情報量が対称でない状況 | 情報の非対称性 |
| 中古車市場で有利なのは/医療保険で有利なのは | 売り手/買い手 |
| チェリーとレモンの価格と、買い手が払う額 | 200万円・100万円・150万円 |
| 情報の偏在で粗悪品が良品を駆逐してしまう問題 | 逆選択(逆淘汰) |
| 1社/2社/3社以上の少数が支配する市場 | 独占/複占/寡占 |
マクロ:IS-LMと財政
| IS曲線とLM曲線の交点で同時に達成される2つの均衡 | 投資・貯蓄の均衡と貨幣需給の均衡 |
| その交点で決まる2つの値 | 均衡国民所得と均衡利子率 |
| 完全雇用の国民所得の記号と、一致の保証 | YF・保証はない(一致もありうる) |
| 古典派の理論をケインズがこう呼んだ | 特殊理論 |
| ケインズが自分のモデルをこう呼んだ | 一般理論 |
| 財政政策の資金を確保するために発行するもの | 国債 |
| 国債発行が市場の金利に与える圧力と、その結果 | 上昇圧力・民間投資が減る |
| 財政政策の効果の一部が金利上昇で相殺される現象 | クラウディングアウト |
| 貨幣を増やさず財政規模だけ拡大したときのシフトと均衡点 | IS2へ移動・AからBへ |
| 中央銀行引受で貨幣が増発されたときのシフトと均衡点 | LM2へシフト・Cへ移動 |
| C点の利子率はB点と比べてどうなるか | Bより低くなる |
| 完全雇用を超えて貨幣を増発すると起こること | インフレ |
| 完全雇用以下の水準なら容認されるもの | 中央銀行引受 |
| この分析が前提としている経済の型 | 閉鎖経済(クローズドな経済) |
経済学史(富・重商主義・マルクス)
| スミスにおける国民の富 | 年々の労働が生産し年々消費する一切の生活必需品及び便益品 |
| 土地・建物・機械などの実物資産と国外に対する債権の合計 | 国富 |
| 一時点での存在量として把握されるもの | ストック |
| 一定期間を区切って時間あたりの量として把握されるもの | フロー |
| 現在の経済統計で用いられる、フロー中心の量 | 国民所得 |
| フロー重視のスミスの態度に込められている批判 | 重商主義への批判 |
| 重商主義がまとまった理論体系でない理由 | 事後的につけられた名前だから |
| 重商主義の3つの特徴 | 政府の積極的干渉・貴金属の貨幣が尺度・貿易黒字と貴金属の流入 |
| 自分の商品を売って別の商品を買う交換の形 | W-G-W |
| 貨幣自体を出発点と帰着点にもつ交換 | G-W-G |
| 最初と最後のGが等価では意味がないので貨幣が転化する先 | 価値増殖を自己目的とする資本 |
| 同価交換を前提とした商品流通ではできないこと | 価値を増殖させること |
| 矛盾を解決する「特異な商品」 | 労働力商品 |
| 商品の価値(Wert)を決めるもの | 再生産するために必要な労働時間 |
| 8時間働く労働者の労働力の価値 | 4時間労働分 |
| それが不正ではなく何の結果だとされるか | 価格法則が正しく働いた結果 |
| 「矛盾を通じての発展」の論法の名前と出どころ | 弁証法・ヘーゲルの哲学 |
| 弁証法がマルクス経済学の体系に与えたもの | 独特の硬直性 |
| 硬直性のために困難になったこと | 実証的研究の成果を体系に組み込むこと |
記述予想問題(範囲内)
過去問は記述が40点/60点だった。同じ形式なら範囲内のここから3題出る。 まず解答を隠して自分で書き、そのあと模範解答と見比べる。模範解答は試験で書ける長さにしてある。
予想問題 Q1〜Q17
完全競争市場の条件と、そこで成り立つ一物一価について説明しなさい。
市場メカニズムによって価格が均衡へ向かう仕組みを、超過供給・超過需要に触れて説明しなさい。
消費者余剰・生産者余剰・社会的余剰について説明しなさい。
チケットの転売屋が生まれる理由と、根絶する方法を余剰の観点から説明しなさい。
市場の失敗とは何か、その3つの要因を挙げて説明しなさい。
外部効果とは何か、正・負それぞれの例を挙げて説明しなさい。
負の外部効果への4つの解決策を、それぞれの問題点にも触れて説明しなさい。
情報の非対称性によって生じる逆選択(逆淘汰)について、例を挙げて説明しなさい。
独占・複占・寡占について、完全競争市場と対比して説明しなさい。
均衡国民所得と均衡利子率がどのように決定されるか説明しなさい。また、ケインズが自説を一般理論と呼んだ理由も述べなさい。
クラウディングアウトについて説明しなさい。
ケインズの理論で赤字財政が正当化される理由を、IS-LM図の均衡点A→B→Cの動きに沿って説明しなさい。
スミスの富の概念について、ストックとフローの違いに触れて説明しなさい。
重商主義の特徴について説明しなさい。
マルクスの弁証法論理について、W-G-Wから資本への転化と、それが生む矛盾の解決に触れて説明しなさい。
マルクスにおける「労働」と「労働力」の峻別について説明しなさい。
マルクスの弁証法論理がマルクス経済学に与えた弱点について説明しなさい。
A1(完全競争市場・一物一価)完全競争市場とは、①供給者と需要者の数が極めて多い ②各経済主体は市場全体への影響が小さいため価格を与えられたもの(所与)として行動する ③経済主体は財の価格や質について完全な情報をもっている ④売買される財はまったく同じ質をもっている ⑤市場への参入と市場からの退出が自由であるという5条件を満たす市場である。例えば同じ品質のリンゴが1個100円で取引され、全員が品質と価格を知っていて、取引や情報のコストが発生しない市場を考える。このとき買い手が90円で買いたいと言っても「100円で買ってくれる人がいる」ので売ってもらえず、売り手が110円で売りたいと言っても「100円で売ってくれる企業がある」ので買ってもらえない。このように完全競争市場では同質な財・サービスは同じ価格になる。これを一物一価という。
A2(市場メカニズム)市場メカニズムとは、需要量と供給量に差があるときに、その差をなくす方向へ価格が動くことである。価格が均衡価格より高いのときは、供給量が需要量を上回る超過供給が生じる。売り手は売れ残るくらいなら値下げしてでも売りたいと考えるので価格は下がる。逆に価格が均衡価格より低いのときは、需要量が供給量を上回る超過需要が生じ、買いたくても買えない人がいるので価格は上がる。こうして価格はどちらの向きからも需要曲線と供給曲線の交点Eへ引き寄せられ、そこでの価格が均衡価格、数量が均衡量となる。
A3(余剰)消費者余剰とは、消費者がその財に払ってもよいと考える額と実際に支払った価格との差の合計であり、図では需要曲線と価格線に囲まれた部分の面積になる。生産者余剰とは、売上から生産にかかった費用を引いた残りであり、図では価格線と供給曲線に囲まれた部分の面積になる。両者を合計したものが社会的余剰(総余剰)である。価格が均衡価格のときに社会的余剰は最大になり、価格を規制して均衡からずらすと総余剰は減ってしまう。したがって、市場メカニズムに任せて均衡価格で取引が行われることが、社会全体にとって最も効率的だといえる。
A4(転売屋)チケットの定価が均衡価格より低い場合、席数で決まる供給量に対して需要量が大きく上回るため超過需要が生じ、行きたくてもチケットを買えない人が出る。このとき消費者のなかには定価よりずっと高い額まで払ってもよいと考える人がいるので、転売屋が定価で購入して高値で転売することで利益を得られる。その利益は本来消費者が受け取るはずだった消費者余剰を転売屋が横取りしたものである。したがって転売屋を根絶するには、最初から均衡価格で販売すればよい。そうすれば超過需要が消えて転売屋がいなくなり、行きたい人が全員行けるうえに総余剰も最大になる。
A5(市場の失敗)市場の失敗とは、完全競争市場の条件が成立しないために、市場に任せても社会的余剰が最大化されないことをいう。市場が失敗する要因は3つある。①外部効果は、ある消費者や供給者の意思決定が市場を経由しないで他の消費者や供給者に影響を及ぼすことである。②完全情報の仮定が満たされないこと。多くの場合、消費者は財の性質について十分な情報を持っておらず、情報が偏在すると逆選択のような問題が生じる。③需要者や供給者の数が少なく、誰かが市場価格を操作できること(独占の問題)。いずれの場合も価格が需給を正しく反映しなくなるため、政府による規制・課税・補助金などの介入が正当化される。
A6(外部効果)外部効果とは、ある人の行為が市場を経由することなく他者に影響を及ぼすことである。市場を経由しないとは、対価の支払いをともなわない財・サービスの取引という意味である。プラスの影響を与えるものを正の外部効果(外部経済)といい、例として教育がある。クラスの友達に勉強を教えると、その学生にはプラスの効果(学習)があるが対価は発生しない。マイナスの影響を与えるものを負の外部効果(外部不経済)といい、例として公害がある。工場が生産活動をして環境を汚染すると、環境にマイナスの効果が及ぶのに費用を支払わない。負の外部効果では供給側の利益を最大化する生産量と社会的に望ましい生産量が異なり、正の外部効果では私的に利益を最大化する生産量が社会的に望ましい生産量より少なくなる。
A7(負の外部効果の解決策)解決策は4つある。①直接規制は政府が直接生産量を規制する方法だが、生産効率が異なる生産者が存在すると、効率のよい生産者まで一律に抑えてしまうことが問題になる。②課税(ピグー税)は、生産量を増やしたときに増加する負の外部経済分の税金をかける方法で、生産費用(限界費用)に直接影響するので生産効率が異なる場合でも有効である。③減産補助金は「汚染したら課税」ではなく「汚染を減らせばご褒美」という形での誘導だが、財源調達の問題があり、また長期的に産業への新規参入を促進してしまうという欠点をもつ。④排出権市場の創設は、社会的に有用な商品なら排出権の購入費用を生産費用に転嫁できるという利点があるが、排出権利をすべて競売にかけるのか、最初は無償で分配した状態でスタートするのかという問題が残る。なお正の外部効果に対しては補助金による生産促進が用いられ、生産量に合わせて補助金を支払って社会的に望ましい量まで引き上げる。
A8(逆選択)情報の非対称性とは、経済主体の間で保有する情報量が対称でない状況である。中古車では売り手が品質をよく知っているので売り手が有利、医療保険では買い手(被保険者)が自分の健康状態をよく知っているので買い手が有利になる。このように情報が偏在すると逆選択(逆淘汰)が起こる。例えば品質に問題のない中古車(チェリー)が50%で200万円、欠陥がある中古車(レモン)が50%で100万円だとする。買い手はどれがレモンか分からないので間をとって150万円でしか買おうとしない。すると売り手は150万円ならチェリーは売りたくないと考えてレモンばかりを出すようになり、良品が出回らなくなる。このように品質に関する情報が経済主体間で偏在しているために生じる、粗悪品が良品を駆逐してしまう問題を逆選択という。
**A9(独占)完全競争市場では市場に需要者・供給者がたくさんいるため、各主体の取引量はごくわずかであり、各主体の行動は市場価格に影響しない。これに対して、市場に需要者または供給者が1社しかいない(独占)**場合には、その行動が市場価格に影響するため、価格を自由に設定できるようになる。その結果、価格が需給を正しく反映しなくなり社会的余剰が最大化されないので、独占は市場の失敗の一つとされる。市場を支配する企業の数によって、独占市場は1社だけで市場を支配、複占市場は2社だけで市場を支配、寡占市場は3社以上の少数の企業が市場を支配する状態と区別される。
A10(均衡国民所得と一般理論)IS曲線とLM曲線との交点を求めることにより、投資・貯蓄の均衡と貨幣需給の均衡をともに達成する国民所得と利子率との均衡値が決定される。ここで決まる国民所得を均衡国民所得、利子率を均衡利子率という。完全雇用の国民所得をとすると、このモデルではになるという保証はない(一致するケースもありうる)。つまり失業が残ったままで経済全体が均衡してしまうことがある。そこでケインズは、古典派の理論は完全雇用のときだけ当てはまる特殊理論にすぎず、完全雇用でない場合も含めて説明できる自分のモデルこそ一般理論だと呼んだ。
A11(クラウディングアウト)政府が財政政策を行うためには、国債などを発行して資金を確保する必要がある。国債が大量に発行されると、結果的に市場の金利に上昇圧力をかけることになり、金利が上がると民間投資が減ることにつながる。そのため、政府支出を増やして需要を押し上げようとしても、財政政策の効果の一部が金利の上昇によって相殺されてしまう。この現象をクラウディングアウトという。図の上では、民間投資が減る反応でLM曲線が左方向に戻るように働き、期待したほど国民所得が増えない結果になることもある。したがって赤字財政を行うときはこの現象に注意する必要がある。
A12(赤字財政の奨励・A→B→C)ケインズの理論では赤字財政が正当化される。最初のIS曲線とLM曲線がIS1とLM1で均衡点がAだとする。ここで貨幣を増加させずに財政規模だけを大きくすると、IS曲線はIS2に移動するがLM曲線はそのままなので、均衡点はAからBに移動し若干の国民所得増大が得られる。ただしこのとき利子率も上昇しており、これが民間投資を減らすクラウディングアウトにあたる。次に、財政をまかなうために国債が中央銀行引受で発行されて貨幣が増発されると、LM曲線もLM2へシフトし、均衡点はCへ移動して国民所得はより増加する。このとき貨幣が増えた分だけ金利上昇が抑えられるので、C点の利子率はB点より低くなる。ただし完全雇用を達成する水準まで動いているLM曲線をさらに右へ動かそうと貨幣を増発するとインフレが起こるため、中央銀行引受が容認されるのは完全雇用以下の水準に限られる。なおこの分析は**閉鎖経済(クローズドな経済)**を前提としている。
A13(富の概念)スミスにおける国民の富とは、国民の年々の労働が生産し、国民が年々消費する一切の生活必需品及び便益品である。これに対して現在の統計で使われる国富は一国が保有する資産であり、土地・建物・機械などの実物資産と、国外に対する債権という金融資産をあわせたものを指す。これは一時点での存在量として把握されるものであり、ストックと呼ばれる。一方、年々生産され消費される消費財は一時点での量ではなく、一定期間(1ヶ月・1年など)を区切って時間あたりの量として把握されるものであり、フローと呼ばれる。現在の経済統計で用いられる国民所得もフローを中心としたものである。ストックよりフローを重視するスミスの態度には重商主義への批判が込められている。重商主義が貴金属という形をした金融資産で富を表していたことに対する批判である。
**A14(重商主義)**重商主義とは、事後的につけられた名前であり、まとまった理論体系ではないが、一部共通する特徴を持つ立場である。第一に、一国の経済を望ましい状態に導くために政府による積極的な干渉が必要であるとする。第二に、貴金属のかたちで保有される貨幣が、一国の国民の経済的福祉を図る尺度として重要であるとする。第三に、貿易収支をつねに黒字に維持し、貴金属の流入を促すことが政府の政策目標であるべきだとする。このように富を貴金属という金融資産のストックで測る立場であったため、のちにスミスから、富は年々生産され消費されるフローで捉えるべきだとして批判された。
A15(弁証法論理)マルクスの『資本論』の体系は量的議論だけで構成されているわけではなく、資本主義経済を構成する諸範疇がどのように形成されるかを言語的操作によって示している。まず貨幣()と商品()との交換過程は、最初は自分の商品を売って別の商品を買う--の形で現れる。交換が発展してゆく中で、必然的に貨幣自体を出発点と帰着点にもつ--という交換が生まれる。しかし最初のと最後のが等価値である限り意味がないので、貨幣は早晩価値増殖を自己目的とする資本へと転化されねばならない。ここで、商品の流通の中から価値の増殖が起こらなければならないのに、同価交換を前提とした商品流通そのものは価値を増殖させるはずがないという矛盾が生じる。この矛盾を解決する方法として、「それ自体の使用価値が価値の生産であるような特異な商品」すなわち労働力商品の必然性が示される。
A16(労働と労働力の峻別)マルクスによれば、商品の価値(Wert)はその商品を再生産するために必要な労働時間によって決定される。労働力もまた商品なので、その価値は労働者を再生産する(生活を維持する)のに必要な労働時間で決まる。ここから、8時間働く労働者の労働力の価値が4時間労働分であるという事態が生じるが、これは不正が行われた結果ではなく価格法則が正しく働いた結果である。すなわち、発揮される「労働」が8時間労働であるのに対して、その労働をする「労働力」は労働時間に対して4時間分の価値を持つということを意味する。この「労働」と「労働力」を峻別したことがマルクスの核心であり、両者の差である4時間分が剰余価値となって、--における価値増殖分の源泉になる。
A17(弁証法論理の弱点)マルクスが用いた「矛盾を通じての発展」の論法は、マルクスがヘーゲルの哲学から学んでいた弁証法と呼ばれるものである。この論法によって『資本論』は諸範疇が形成されていく過程を体系的に示すことができたが、同時にマルクス経済学の体系に独特の硬直性を与え、実証的研究の成果を体系に組み込むことを困難にさせているという弱点をもつ。通常の経済学が実際のデータと突き合わせて理論を修正していけるのに対し、マルクス経済学は哲学的な背景まで一緒に修正しなければ理論を直せないため、現代の主流の経済学のようには扱いにくいのである。
参考:令和7年度 前学期定期試験(過去問)
ここから先の4題は、すべて今年の出題範囲外である。覚える必要はない。読む目的は「どんな形式で、どれくらいの分量を書かされるのか」を体感することだけ。範囲内の記述予想問題(第3節)を優先すること。
問1:説明文から学派を選ぶ(各4点・計20点)※範囲外
問1(範囲外:第2・3回 経済学史概観)
以下の文章が説明している経済学派について、該当するものを例から選び答えてください(各4点)。
生産にお行ける労働の役割に注目。資本主義の発展につれより複雑な調整の過程が必要になり、結果としてその調整が不可能になることから資本主義は崩壊すると考える。
効用を最大化し、不効用を最小化する個人を想定。経済アクターの自分の利益のための行動が、市場競争を通じて社会全体の善として働くと考える。
生産されたものがすべて消費されるわけではないという有効需要の原理を提唱。お金を生産や交換の媒介物としてのみではなく、世界の不確実性に対して流動性を持たせるものとして捉える。
起業家による技術革新に注目。資本主義の成長に伴い経営者が起業家から官僚タイプに変化して行くことが資本主義の衰えにつながると考える。
経済における個人は合理的な存在であるとは考えない。競争が活発な市場の自発的な秩序だけが常に繁華する膨大な数の経済的アクターをまとめることができると考える。
解答(1) マルクス経済学(2) 新古典主義派(3) ケインズ学派(4) シュンペーター学派(5) オーストリア学派
形式から学ぶこと5つの説明文は、いずれも配布スライドの箇条書きを一字一句そのまま引用したものだった。今年も同じなら、範囲のスライドの原文(第1節)がそのまま選択問題になる。要約して覚えるのではなく、スライドの言い回しごと覚えること。
問2〜問4:記述(計40点)※すべて範囲外
問2〜問4(範囲外)
リカードの「比較生産優位」について説明しなさい(15点)。(第7・8回 リカード)
ケインズの理論の中の流動性選好について説明しなさい(15点)。(第12・13回 ケインズ。範囲はIS-LMの交点から)
ミクロ経済学の市場において供給曲線がシフトする要因について説明しなさい(10点)。(第4・5回 ミクロ経済学の基礎)
満点答案の分量(ここだけ見ればよい)15点の問2・問3はいずれも6〜8行、10点の問4は7行書かれていた。問2では表を1つ書いて数値を2つ(1.2単位・1.125単位)示し、問4では要因を5つ挙げてそれぞれ左右どちらにシフトするかまで書いている。
つまり**15点の記述=「定義1行+仕組み3〜4行+具体例か数値例2行+結論1行」**が目安。範囲内の記述予想問題も、この分量で書けるように練習する。
答えだけ(範囲外なので暗記不要)
問2:絶対的労働生産性に格差がある国どうしでも、双方が比較優位を持つ財に特化して輸出し合えば双方に利益が生じる、という考え方。イギリス(ラシャ100人・ワイン120人)とポルトガル(ラシャ90人・ワイン80人)の例で、イギリスはラシャ、ポルトガルはワインに特化すべきとなる。
問3:人々が貨幣残高をこれだけ持ちたいとする需要のことで、所得と利子率の双方に依存する。(取引動機+予備的動機、所得の増加関数)と(投機的動機、利子率の減少関数)に分かれる。貨幣には収益性はないがすぐ他の財に交換できる流動性があり、利子率が低いときはその評価が収益性への評価を上回る。
問4:①生産要素の価格の変化(人件費・材料費の高騰→左シフト)②技術条件の変化(技術進歩→右シフト)③期待の変化(他社の魅力的な商品→左シフト)④天候(不作→左シフト)⑤課税・補助金額の変化(増税→左、補助金→右)。
試験前の見直しリスト
範囲を間違えない。出るのは先生が指定したkimatu_slide の17枚=①第5回スライドの12枚(完全競争市場・一物一価・価格の決定・転売屋・市場の失敗)②IS-LM・クラウディングアウト・赤字財政 ③富の概念・重商主義・弁証法論理・労働と労働力の峻別だけ。第5回PDFに載っている自転車ブーム・失業・カブトムシと空気も、指定に入っていないので範囲外。学派の分類・リカード・マルサス・ケネー・スミスの分業・流動性選好・曲線のシフト要因もやらなくてよい。
スライドの原文で覚える。過去問では箇条書きがそのまま問題文になっていた。第1節を赤シートで隠し、スライドの言い回しを再現できるようにする。
図を白紙から描けるか:需給の均衡Eと超過供給・超過需要・余剰の三角形、転売屋の図(定価・超過需要・総余剰)、IS-LMの交点(と)、赤字財政のIS/LMシフト(A→B→C、AとCはほぼ同じ高さでBだけ高い)。
数字を落とさない:リンゴ1個100円(90円でも110円でも成立しない)、チェリー200万・レモン100万・買い手150万、労働は8時間と4時間、独占1社・複占2社・寡占3社以上。
「欠点まで」書けるか:負の外部効果の4解決は、直接規制=生産効率の違う生産者が問題、ピグー税=限界費用に直接効くので効率が違っても有効、減産補助金=財源と新規参入促進、排出権市場=競売か無償配分かが問題。
マクロは何の均衡かを必ず言う(交点で投資・貯蓄の均衡と貨幣需給の均衡をともに達成)。特殊理論と一般理論、中央銀行引受、完全雇用以下なら容認・超えるとインフレ、前提は閉鎖経済。
学史はストック/フロー、重商主義の3特徴、マルクスの**----資本同価交換の矛盾労働力商品**の筋、8時間と4時間=価格法則が正しく働いた結果、ヘーゲル弁証法硬直性。
時間配分:選択に5分、記述3題に各15分、見直し10分。記述は定義→仕組み→具体例→結論の型で、15点なら6〜8行。
出典
(出典: ‘Economics/materials/kimatu_slide/‘(先生が指定した定期試験範囲のスライド17枚)=第5回スライド「ミクロ経済学の基礎2」から12枚のスクリーンショット(完全競争市場/市場メカニズムと完全競争市場2/市場における価格の決定/転売屋の解決/市場の失敗/外部効果3/情報の非対称性/逆選択/独占)と、授業で投影されたスライド11枚(富の概念2・重商主義・均衡国民所得と均衡利子率の決定・クラウディングアウト・赤字財政の奨励・弁証法論理4・労働と労働力の峻別)。本プリントの出題範囲はこの17枚で確定) (出典: 配布スライド「経済学1 第5回 ミクロ経済学の基礎2」(全27ページ)。上の12枚の原文照合に使用。残りのページは指定外なので範囲外) (出典: 令和7年度 前学期 定期試験「経済学1」問題解答用紙(7月24日(木)1時限 9:15〜10:15、60分、持ち込み不可、出題教員 申 成秀)=出題形式・配点・記述の分量の参考。内容は今年の範囲外) (出典: 2026年 経済学I 講義の録音(文字起こし)=A・B・C点の出題予告、閉鎖経済の前提、B→Cで利子率がBより低下、クラウディングアウトのLM左シフト、マルクスとヘーゲル哲学の弱点。聞き取りベースのため固有名詞・数値は板書で要確認)