Skip to content

電気計測 第2回小テスト対策(R7過去問全問解説+第6〜10回)

100点チェックリスト

2 R7過去問の本命

☐  A-D変換の3段階と役割を書ける

☐  計器内部抵抗を逆算できる

☐  並列容量ブリッジの平衡式を導ける

☐  をインピーダンスから出せる

☐  位相差6種のリサージュ図を描ける

第6回:電力測定

☐   と力率の関係を使える

☐  Y結線の線間値・相値を変換できる

☐  三相電力 を使える

☐  2電力計法とブロンデルの定理を説明できる

第7回:安全活動

☐  安全活動5種を挙げられる

☐  KYTの目的と4ラウンド法を説明できる

第8回:保護継電器

☐  選択性・感度・速度・信頼性を言える

☐  事故種別と継電器番号を対応できる

☐  反限時特性と保護協調を説明できる

☐  事故電流、タップ倍率、動作時間を順に求められる

第9回:抵抗測定

☐  電圧計・電流計法の計器誤差を補正できる

☐  Wheatstoneブリッジの平衡条件を使える

☐  補間法で真の平衡抵抗を求められる

☐  Kelvinダブルブリッジの目的を言える

第10回:交流・特殊抵抗

☐  複素インピーダンスの四辺積で未知辺を出せる

☐  Scheringブリッジで を出せる

☐  変成器ブリッジの巻数比を使える

☐  接地抵抗 の意味を言える

本番共通

☐  単位を最後に付ける

☐  平衡式→代入→計算→結論を省略しない

☐   を使って整理できる

☐  18点中、問6(6点)を空欄にしない

出題型の地図

最初に見るもの使う道具
R7問1,6A-D・波形段階名、位相差標本化→量子化→符号化、
R7問2,4直流抵抗計器の接続、正負の振れ、直線補間
R7問3並列容量ブリッジのインピーダンス
R7問5直列RLC電力合成リアクタンスの正負、$I=V/
6単相・三相電力結線、線間値か相値か、力率
7用語・並べ替えKYTか他の安全活動か4ラウンド:現状→本質→対策→目標
8継電器整定事故点までの合成抵抗→タップ倍率→特性曲線
9直流ブリッジ平衡か、検流計が振れるか、補間、Kelvin条件
10交流ブリッジ四辺の位置と複素数、実部・虚部比較

道具箱:公式と判断基準

A-D変換標本化(時間を離散化)→量子化(振幅を段階化)→符号化(2進符号へ変換)。
直列RLC、$
交流電力$S=VI=I^2
リサージュは直線、は円、その他は楕円。

平衡三相では

Y結線:結線:。 **ブロンデルの定理:**多相線式の全電力は、原則としての単相電力計で測れる。 三相3線式なら2台なので2電力計法になる。

電圧計・電流計法図(a)型(電圧計が電源側):。電流計内部抵抗の電圧降下を引く。
Wheatstone、すなわち より
補間法。異符号の振れを直線補間する。
Kelvinダブル に調整すれば、接続抵抗の影響が消え
交流ブリッジ平衡条件 。複素数の実部と虚部がそれぞれ等しい

複素数計算の最小道具。 。 割り算は分母の共役を掛ける:

コンデンサは

令和7年度 小テスト2:過去問全問解説(18点)

配点は問1から順に2, 2, 3, 3, 2, 6点。問6だけで全体の3分の1なので、リサージュ6図を先に暗記する。 推奨順は問1→問2→問4→問5→問6→問3。問3の導出は最後に回し、取れる計算点を先に確保する。

問1(2点):A-D変換の3段階

令和7年度 小テスト2 問1

アナログ入力からディジタル出力までの3ステップについて、名称と役割を記せ。

**方針:**何を離散化する段階かを、時間→振幅→表現の順で書く。

  1. 標本化(sampling):連続時間のアナログ信号から、一定時間間隔で瞬時値を取り出し、時間軸を離散化する。

  2. 量子化(quantization):各標本値を最も近い有限個のレベルへ丸め、振幅軸を離散化する。

  3. 符号化(encoding):量子化されたレベル番号を2進符号で表し、ディジタル出力にする。

「データを抽出」「代表レベルにそろえる」「2進数にする」だけでも方向は正しいが、時間軸・振幅軸まで書くと役割が明確になる。

問2(2点):電流計の内部抵抗

令和7年度 小テスト2 問2

電圧計65 V、電流計15 mA、未知抵抗。電圧計の内部抵抗を無視できるとき、電流計内部抵抗を求めよ。

**方針:**電圧計はと電流計を合わせた電圧を測るため、

電流計の内部抵抗は

15 mAを15 Aのまま代入しない。。また、求めるのは全抵抗ではなく、そのうちの

問3(3点):並列容量ブリッジの平衡条件

令和7年度 小テスト2 問3

左上辺が、左下辺が、右上辺が、右下辺がのブリッジについて、平衡条件を求めよ。

**方針:**並列RCを1個のインピーダンスに直し、対向する辺の積が等しいを使う。

分母を払うと

実部と虚部を別々に比較する。

周波数は最後に消える。の添字を入れ替えないよう、実部で抵抗、虚部で容量の順に整理する。

問4(3点):補間法

令和7年度 小テスト2 問4

で正に4目盛、で負に3目盛。補間してを求めよ。

**方針:**29〜30 の間で振れが直線的にゼロを横切るとみなす。

29 側の振れが3目盛なので、29からだけ進む。4目盛を掛けると30 側へ寄りすぎる。

問5(2点):直列RLCの皮相・有効・無効電力

令和7年度 小テスト2 問5

Vの直列回路で、皮相電力、有効電力、無効電力を求めよ。

**方針:**コイルとコンデンサは逆符号なので、合成リアクタンスは

したがって

ではない。コンデンサはなので。 検算は

問6(6点):位相差とリサージュ図形

令和7年度 小テスト2 問6

位相差に対応するリサージュ図形を描け。

方針:を基準にする。は直線、は円、その間は楕円。

[-1pt]

image

image

image

右上がり直線

右上がり楕円

[4pt]

[-1pt]

image

image

image

右下がり直線

右下がり楕円

は静止した形だけでは同じ。位相の進み遅れは描画方向で区別する。 試験表が形だけを要求する場合は、直線の傾きと楕円の傾きをまず正確に取る。

第6回:電力測定

授業例題6-1:直流回路の抵抗電力

100 V電源に10 を直列、その先に未知抵抗と50 を並列接続した。全電流は5 A。 の消費電力を求めよ。

**方針:**全体→直列部分→並列部分の順に等価抵抗を戻す。

並列部の電圧は V だから、

授業例題6-2・6-3:Y結線と電力計指示

(1) Y-Yの平衡抵抗負荷で誤っている式を判定せよ。 (2) 線間電圧200 V、線電流1.73 Aの平衡抵抗負荷で、電流コイルをc相、電圧コイルをc-a間に接続した電力計の指示を求めよ。

解法:(1) 正しい三相電力は (抵抗なので)。 したがって「」が誤り。

(2) の位相差は。電力計指示は、そのコイルに実際に入る電圧・電流で

この指示値300 Wは三相負荷の全消費電力600 Wとは別。電力計1台の指示三相全電力を混同しない。

第7回:安全活動・KYT

**安全活動の例:**危険予知活動(KY/KYT)、ヒヤリ・ハット、ツール・ボックス・ミーティング(TBM)、 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、指差呼称。

**KYT:**作業前に危険情報を出し合い、危険のポイントと行動目標を定め、指差呼称で確認してから行動する。 目標は危険への感受性・問題解決能力・実践意欲を高めること。

  1. 現状把握:どんな危険が潜んでいるか。

  2. 本質追求:重要なものを「危険のポイント」にする。

  3. 対策樹立:危険のポイントへの対策を出す。

  4. 目標設定:質の高い対策に絞り、行動目標にする。

第8回:保護継電器と整定

目的は事故をすみやかに、必要最小範囲だけ除去すること。 要求事項は選択性(最小範囲)、感度(正常と故障を識別)、速度(協調範囲で高速)、 信頼性(平常時不動作・事故時確実動作)。

継電器番号事故検出量
過電流 OC51短絡電流
地絡過電流 OCG51G地絡電流
地絡過電圧 OVG64地絡電圧
地絡方向 DG67G地絡電圧・電流
不足電圧 UV27電圧低下・停電電圧

授業資料8:OC整定作業

100 V電源から順に3 , 2 , 1.6 の送電線がある。各区間末の短絡①②③について事故電流を求める。 OC2はタップ5で短絡③を0.6 s、OC1はタップ6とし、下位との時間差0.4 sを確保する。

Step 1:事故点までの抵抗だけを足す。

Step 2:特性曲線へ入れる横軸は整定タップ値の倍率。

授業の特性曲線を読むと、短絡③を0.6 sにするタイムダイヤルは約4.2、短絡②でOC2は約0.50 s。 上位OC1は s とする。 と0.90 sからダイヤル約6.8。 短絡①では より、OC1は約0.66 sで動作する。

反限時特性:事故電流が大きいほど動作が速い。下位側を先に遮断し、故障が残ったときだけ上位側が動くよう 時間差を付けるのが保護協調

第9回:抵抗の測定

練習9.1:計器の内部抵抗を補正

電流計10 mA、電圧計20 V、電流計内部抵抗。図(a)型で未知抵抗を求めよ。

練習9.2・9.3:Wheatstoneと補間法

(1) で平衡。を求めよ。 (2) で負に2目盛、で正に4目盛。を求めよ。

(1) 平衡条件から

(2) 真の平衡値は振れゼロの位置を補間して

Wheatstoneは中位抵抗向け。リード線・接触抵抗が無視できない低抵抗ではKelvinダブルブリッジを使う。 授業課題の空欄は (1) Wheatstone、(2) Kelvin double。

第10回:交流ブリッジ・特殊抵抗

例題10.1:一般交流ブリッジ

。平衡時のを求めよ。

方針: より 。まず分子を整理する。

例題10.2:Scheringブリッジ

F、F、 kHz。 を求めよ。

授業資料の平衡式を使う。

を忘れない。は比なので無単位

例題10.3:変成器ブリッジ

pF。 の実部を500 とし、を満たすときの容量を考える。

巻数比が実数なら なので、実部比較から 。 虚部も同じ倍率だから

**接地抵抗測定:**接地抵抗は、電気装置などを大地へ接続したときの電気の通りにくさ。 大地との電位差を、接地電流をとすれば 〕。 実測では補助電極を用い、測定対象以外の電極・大地の影響を分離して測る。

仕上げドリル

本番想定(まず解答を隠して解く)

  1. 200 V、10 A、消費電力1500 Wの単相負荷の力率を求めよ。

  2. 三相4線式の電力を原理上何台の単相電力計で測れるか。

  3. KYTの4ラウンドを順に書け。

  4. OCが大電流ほど速く動作する特性名と、上下継電器に時間差を付ける考え方を答えよ。

  5. のWheatstoneブリッジが平衡。を求めよ。

  6. の交流ブリッジが平衡。を求めよ。

  7. 30 Vの電位差で0.15 Aが流れる接地抵抗を求めよ。

  1. ブロンデルの定理より

  2. 現状把握→本質追求→対策樹立→目標設定

  3. 反限時特性保護協調

  4. 。共役を掛けて確認する。

最後の見直しリスト

2 ☐  三相の式は線間値か相値か確認した

☐  電力計「1台の指示」と全電力を区別した

☐  KYTの順番は現→本→対→目

☐  地絡・短絡・断線を混同していない

☐  継電器は事故点までの抵抗だけ足した

☐  タップ倍率を使った

☐  ブリッジ四辺の位置を写してから式を書いた

☐  正負の振れ目盛は絶対値で足した

☐  を反映した

☐  、pに直した

☐  に単位を付けていない

☐  最終値にV/A/W/を付けた

☐  標本化→量子化→符号化の順にした

☐  にした

☐  RLCではを計算した

☐  リサージュの直線・楕円の傾きを確認した

出典一覧

  • 令和7年度 電気計測 小テスト2(2025年7月15日、全6問・18点):A-D変換、電流計内部抵抗、並列容量ブリッジ、補間法、直列RLC電力、リサージュ図形。(出典: materials/kakomon/S__33710095.jpg, S__33710096.jpg)

  • 電気計測 第6回講義資料・練習問題・課題(2026年5月19〜20日):単相・三相電力、2電力計法、ブロンデルの定理。

  • 電気計測 第7回特別授業「安全活動とは?(危険予知活動:KYを体験して…)」(2026年6月2日、松原貴史先生)。

  • 電気計測 第8回講義資料・授業資料「保護継電器(過電流継電器:51)の整定作業体験」(2026年6月2日)。

  • 電気計測 第9回講義資料・練習問題・課題(2026年6月9〜10日):抵抗測定、Wheatstone・Kelvinダブルブリッジ、補間法。

  • 電気計測 第10回講義資料・練習問題・課題(2026年6月23〜27日):交流ブリッジ、Scheringブリッジ、変成器ブリッジ、接地抵抗。